<第九回:問題と解答>
[出題日:2001.07.30(月) 解答発表日:2001.08.03(金)]
[問題]
年末調整を受けるサラリーマンが、会社からの給料以外に次のような収入を得た場合、確定申告の必要はあるでしょうか。それぞれのケースについて、理由を付して答えなさい。
@サマージャンボ宝くじで1億円が当たった。
A先祖伝来の掛け軸を古美術商に50万円で売った。
B自宅の一室を人に貸し、家賃収入が50万円入った。これに関する経費は40万円だった。
C親戚の会社の役員になってくれと言われ、給料36万円をもらった。
D10年前に預けた郵便局の定額貯金が満期になり、利息を30万円受け取った。
<出題者:ナショナルキッド>
[正解]
@ 不要
宝くじの当選金は非課税とされています。したがって確定申告は必要ありません。
A 不要
譲渡所得には、無条件に50万円の特別控除があります。このケースの場合、売却利益が特別控除の範囲内に収まるため、課税所得が発生しませんので申告は不要です。
B 不要
年末調整を受けるサラリーマンは、給与以外の所得金額が20万円以下であれば確定申告の必要はありません。このケースの不動産所得は10万円ですから、所得は発生していますが申告の義務は免除されます。
C 必要
年末調整を受けるサラリーマンが複数の給与収入を有する場合、二カ所目以降の年間収入金額が20万円を超えると確定申告が必要です。
D 不要
現在、預金の利息は分離課税の取り扱いとなっています。すなわち受け取る利息から20%の税金が天引きされて課税完結となりますので、確定申告をする必要はありませんし、また、確定申告の対象とすることもできません。